きのこと名乗ったからには、かごに入れ。

ベトナム移住を目ざす、植物栽培者2人のブログです。ステイホーム期間にベランダで家庭菜園を始めました。

A.P.C vs Japan Blue Jeans―細身のモデルを比較 (Petit New StandardとCircleテーパード)

A.P.C とJapan Blue Jeans (ジャパンブルージーンズ)を比較します

 

 

1. A.P.C.とJapan Blue Jeans (ジャパンブルージーンズ)

細身のジーンズを探すとき、A.P.C.がやはり筆頭に来ると思います。特に、Petit New Standardはテーパードが強くかかった細身のシルエットで、抜群で色落ちも楽しめるジーンズです (まぁ、本格的な色落ちはレプリカの方に任せて…)。

細身のジーンズといえば、ヨーロッパのブランドが得意なイメージですが、今回は日本のJapan Blue Jeans (以下JBJ) を取り上げてみました。このブランドは、名前の通り、日本のデニムブランドです。桃太郎ジーンズと親会社が同じですが、ヨーロッパ向けのジャパンデニムラインとして出荷されていたようです。JBJは桃太郎ジーンズの系列ですが、レプリカ系のモデルに近いかというと、そんなことはありません。オンスの幅も広く、シルエットもかなり豊富です。そんな中から、今回はCircleというシリーズのテーパードモデルを取り上げます。

今回はこの2つのブランドの細身のデニムについて、比較していきます。最初はA.P.C.から。

 

2. A. P. C. のPetie New StandardとPetit Standard

A.P.C.には2つの細身のシルエットが用意されています。Petit New Standard (プチ・ニュー・スタンダード) とPetit Standard (プチ・スタンダード)です。詳細は後述しますが、両方とも素晴らしいモデルです。

 

僕はPetit New StandardもPetit Standardも両方履いています。Petit Standardの方はもう3年くらい履き続けているので、まあまあな色落ちになってきました。Petit New Standardの方はまだ1年と数ヶ月くらいなので、色落ちはまだまだ控えめ。ある意味で、中途半端な一番ダサい時期にあります。

 

Petit Standardはかなり色落ちしています。だいたい3年くらい履いています。最初の年は週6で履いていました。

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Petit New Standard はまだ2年いかないくらいです。着用頻度もそんなに高くありません。多分、週1くらいです。それでも、少しずつアタリはついてきています。

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両モデルとも、この手のブランドにしてはヘビーオンスの14オンスのデニム生地を使いながらも、デニムの内側は柔らかく、太ももが擦れることもありません。何よりもシルエットが完璧です。Petit New Standardは、太ももから細くなるテーパードシルエット。Petit Standardは、裾がややフレアなスリムストレートシルエット。

 

両者ともに良さはあるのですが、色落ちでいうなら、Petit Standardをおすすめします。というのも、Petit Standardは太ももをややキツめで合わせても、裾幅の締め付けがゆるいため、サイズをシビアに絞っていくことができるからです。

 

デニムの色落ちで一番のポイントは、太ももと膝裏です。そこをしっかり落とすことができるのは、スリムストレートのPetit Standardならでは。シルエットもややクラシカルな印象なので、変に高級感がなく、身近な雰囲気でもあります。

Petit Standardはこのように太ももがかなり白っぽく色落ちしています。

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一方で、Petit New Standardを太ももで合わせると、どうしても裾幅と合わなくなってしまいます。太ももをジャストで合わせると、ふくらはぎの血流が止まります。なので、裾幅ベースで合わせていくことになり、結果的に太もものサイズ感はやや余裕があるくらいになります。太ももも裾もピタピタに合わせて、スキニーのように履くこともできるのですが、そうするとPetit New Standardの上品な印象が薄れてしまうなあ、と個人的には思っています。実際に、僕は太ももで合わせると26なのですが、裾幅で合わせると27になります。試着して遠目から見ると、やっぱり27の方が洗練されて見える気がして、結局27を買いました。

 

また、太もものサイズ感がゆるいと、やはり色落ちが控えめになります。一番目につく太ももの色落ちが遅いので、デニムのブルーを長く楽しむことができ、上品な印象が長く続きます。

 

僕はPetit Standardはバキバキに色落ちさせ、Petit New Standardは定期的にウォッシュをかけることで全体的に青い状態をキープさせています。カジュアルなコーデのときはPetit Standardがよく合いますし、ジャケットなどを羽織るときは濃紺でスキニーに近いPetit New Standardというふうに使い分けています。両方とも持っておくと便利です。

 

 それから一番気をつけるべきは、ウエストではないかと思います。Petit Standardはかなり股上が浅いです。特に、日常的にテーパードやストレートのデニムを履いている人からすると、落ち着かないくらいのウエストの浅さだと思います。Petit New Standardもそこまで深い方ではないのですが、相対的に深く感じます。ウエストの落ち着きで考えると、Petit New Standardかなあという気がします。

 

両方ともクオリティが非常に高いうえに、いつでも買えるという点で一本あると便利なジーンズです。値段も2万ちょっととギリギリ許容範囲。

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3. Japan Blue Jeansのテーパードモデル

Japan Blue Jeans (以下JBJ) は、もともと桃太郎ジーンズを作っているJapan Blueという岡山の企業が新しく始めたブランドです。最近はかなり知名度も上がってきました。

このブランドは、シルエットと生地の種類がかなり多いです。また頻繁にカタログも変わるので、フォローするのがちょっと大変。

 

基本的なシルエットは、クラシックストレート、ストレート、ハイテーパード、テーパード、スキニー、バゲットの6種で、左から右にかけて細くなっていきます。ハイテーパードとバゲットは数が少なめです。また、テーパードの一種でプレップというモデルもあるのですが、股下が短めのプレップスタイルに合わせやすいモデルです。基本はクラシックストレート、ストレート、テーパード、スキニーの展開が多い印象です。

 

また、デニム生地は、10オンス前後の軽めの生地から16オンスを超えるモンスターと呼ばれる生地まで、かなり豊富に取り揃えています。最近は環境に配慮した生地などを使っているようですね。この辺はNudie Jeansなどとも被る面もあり、やはりヨーロッパ市場もかなり意識しているんだなあ、と思わされますね。それにしても、バナナのデニムってどんな感じなんだろう…… (バナナを生地に使うプロダクトは実際にあるみたいです↓参照)

gororo2nyangororo.hatenablog.com

シルエットに戻りますが、ここでは細身デニムの話をしているので、細身のテーパードとスキニーにいきましょう。

結論からいうと、買ったモデルはCircle テーパードの直営店限定モデル。これはテーパードの感じがもうジャストフィットでした。体型に完璧にフィットしました。

 

まずは試着した感想から。まず最初にスキニー (circleの14.8オンス・直営店モデル)を履いてみました。スキニーはクラシックなスキニーで、テーパードがきつくないストンと落ちるスキニーでした。太ももの締めつけ感がある割に、裾幅の締め付けはそこまでキツくない印象です。ジャストサイズで履くと、ウエストと太ももの締めつけ感はかなりある割に、ふくらはぎの締め付けはあまり感じません。Petit Standardをそのままサイズダウンしたような印象です。Levisの606にも近い感じですね。スキニーもとても良いモデルだったのですが、ウエストの締めつけ感が若干気になって購入には至りませんでした。JBJは最小ウエストが28インチなのですが、それでもやや細かったです。

 

それで、あまり期待していなかったテーパード (circleの14オンスの弱テンションセルビッジ・直営店モデル)を履いてみると、もう完全にジャストフィットです。ほどほどに余裕のある太ももとほどほどの締めつけ感のある裾幅で、即購入を決めました。

ただ、若干気になった (今も少し気になる) ところがウエストとヒップのゆとりでしょうか。前述しましたが、JBJはウエストサイズが28インチからなので、テーパードだと最小サイズでもウエストがややゆるめでした。それと同時に、ヒップも少し余裕がある感じです。今は生地にハリがあるので特に問題はありませんが、洗濯を繰り返して少しずつ生地が柔らかくなってくると、ヒップの緩みは少し気になってくるかも、と思います。ですが、それを差し引いても完璧なシルエットでした。お値段も16000円くらいで許容範囲です。

全体はこんな感じです。A.P.C.に比べると、やや太めな感じはしますね。

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生地はかなりゴツゴツとした凹凸がありますね。ザラザラ感もあって、いい意味で作業着としてのデニム感があります。この生地感は好き嫌いが分かれるかもしれないですね。

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革パッチが普通のヌメ革じゃないところもアクセントがあって面白いです。直営店モデルは青色のちょっと錆びたような加工がされています。

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あと、JBJといえば青い糸。最初はちょっと派手かなあ…と思っていたのですが、慣れてくるとスマートに見えます。

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あと、JBJで評価すべきはコストパフォーマンスです。こだわりのセルビッジ生地を使っていて、シルエットにもかなり力を入れているにも関わらず、多くのデニムを16000円前後で買うことができます。限定モデルや特殊な生地を使ったデニムは2万円を超えますが、普通にシンプルで良質なジーンズが欲しいときはJBJ一択だと思います。オンスもシルエットも豊富なので、店舗に行けば、必ず気にいるモデルがあるはずです。それにしても、セルビッジでそれなりのシルエットのデニムなんて、普通は3万円じゃきかないのに、どうやってコストを抑えているのかとても気になります。

 

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4. A.P.CとJBJの比較

A.P.C.はとにかく上品でドレスウェアのような雰囲気が漂います。特に、リジットの頃はドレスコードも突破できそうなくらいの黒々とした光沢があります。また、よく計算された細身のシルエットがドレス感を際立たせています。サイズさえ間違わなければ、品のよさという点では右に出るものはない、という印象です。目立つところといえば、糸がゴールドなくらいで、バックポケットのステッチも革パッチもないので、匿名性が高いところもポイントですね。

JBJも、一般的なデニムと比べると、間違いなく上品です。ただ、展開されているモデルを見る感じ、誰にでも愛される高品質なデイリーウェアとしてのデニムを供給しているイメージです。ドレスコードは突破できないけれど、確実に「良いもの履いてるな」という印象を与えることができます。やはり、デニムの凹凸感や青みの強さはどこにでもあるデニム生地とは一線を画しています。コンビニにも行けるし、少し良いお店にも行けるし、旅行にも持っていける。そうして履き込んでいくうちに、少しずつ色落ちしていって、気がつけば白っぽくなっている。そんな感じで、気取らずに履けるデイリーウェアです。A.P.C.よりもシワが力強く刻まれていきます。

そもそもコンセプトが違う2つのブランドですが、比較してみると色々と違いが見えてきて面白いですね。

 

petit standard はこちら。