きのこと名乗ったからには、かごに入れ。

ベトナム移住を目ざす、植物栽培者2人のブログです。ステイホーム期間にベランダで家庭菜園を始めました。

ベトナム (ホイアン) でレザートートバッグをオーダーメイド!

ベトナムは実は革製品のオーダーメイドが盛んで、特に中部のホイアンという町ではレザーショップが乱立しています。今回はそんなホイアンで2019年の春にレザートートをオーダーしたときの話です。ホイアンに行くことがあれば、ぜひ参考にしてみてください!

安かろう悪かろうだと思ったら、想像以上のクオリティに驚きを隠せませんでした。

 

何をオーダーしたの?

このトートをオーダーしました。縦型のトートです。

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通勤にも使えそうな容量があるトートバッグを探そうと思うと、どうしても横型のものが多くなってしまうんですよね。横に広いタイプのトートはたくさん物を入れることができるので、ちょっとした出張などにはとても活用できます。でも、街中で肩がけして使うときは、ちょっと人とぶつかりやすいし、肩がけのままで荷物を探しにくいこともあります。特に、エスカレーターに乗るときなんて結構気を遣います。

さらに、レザーのトートが欲しかったので、さらに選択肢は狭まります。外側にポケットなどの装飾が使われておらず、かつ柔らかいレザーではなく、型崩れしにくい強靭なレザーを使っている商品……となると選択肢は一気に狭まってきます。レザーだとお値段もなかなか高級になってくるので、だいたい3万円以上くらいが相場中かなあという感じです。

このままじゃ縦型のトートが買えないと思い、ベトナム旅行のついでにオーダーすることを思いつきました。今回の滞在先のホイアンは、オーダーメイドの町としても有名です。シャツやブラウス、靴やサンダル、バッグ、財布などの服飾品を自由にオーダーすることができます。特に、シャツやスーツ、ブラウスなどの服は、Yalyというお店がとても強いです。その分、お値段もベトナム以上なので二の足を踏みますが、店内のサンプルを見てみると非常に高品質ですし、サイジングやお直しもかなり厳密にやってくれます。

www.yalycouture.com

www.tripadvisor.jp

今回はトートバッグをオーダーしたかったので、Yalyには行かずにBuffalo Leather Shopというお店に行きました(※なぜか「バッファローリーダーショップ」となっているのですが、「レザー」です)。

www.tripadvisor.jp

他にもFriendly Leather Shopなどもありましたが、系列店でサンダルをオーダーしたこともあり、別の店でチャレンジしてみることにしました。

オーダーの雰囲気

まず店内に入るとすかさず、おばちゃん二人が威勢よく飛びかかってきます。英語で「何がほしいのか?」「何でも作れる」「店内のものも作れるし、ググった画像でも作れる」などなど、色々と言ってきます。この辺はベトナムのスタンダードなので、こちらのペースで落ち着いてトートバッグが欲しいことを伝えます。すると、おばちゃんたちがいくつかサンプルを見せてくれます。それをもとに、縦はもう〇〇センチ欲しいとか、横をもう少し削ってほしいとか、中にポケットを付けてほしいとか、色々と要望を言っていきます。こちらが言ったことを、おばちゃんたちはオーダー用紙のようなものにメモしていく、というのが基本的な流れです。常識の範囲内であれば、だいたいなんでも作ってくれます。本当はこのやり取りなども写真に撮りたかったのですが、勢いに圧倒されて撮る暇もありませんでした。

こんな感じでバッグのサイズやポケットなどについて決めていった後に、どのレザーで作るかサンプルを見せてくれます。が、このサンプルの数が膨大。革の切れ端を100種類くらい見せてくれます。あれはさすがに面食らいましたね。基本的に黒系と茶色系が多かったのですが、赤や緑、青などのカラフルな色もありました。決めかねて困っていると、おばちゃんたちはこの中に好きな革がないと判断したのか、ぼくを裏側の倉庫のような場所に引っ張っていきます。すると、そこには先ほどのサンプルを越える数百のレザーのサンプルが。多すぎて決められないと伝えると、おばちゃんは「男ならこれだよ」と厳ついレザーを見せてくれました。確かに雰囲気は抜群だったので、おばちゃんに勧められたレザーでトートを作ることにしました。

次に、ベトナムではおなじみの値段交渉です。おばちゃんたちは、まず80ドルくらいの金額を提示してきました。基本的に、ベトナムでは少なくとも2割から3割値切ることができます。半額くらいまで下がることも珍しくありません。なので、当然のごとくもう少し安くならないのか、と尋ねます。ですが、おばちゃんたちは値段を下げません。逆に「ジッパーはYKKを使っている」「革の品質を見てみろ」「オーダーだぞ」と、いかに品質が良いかアピールしてきます。そこまで言うなら、とほぼ値切らずに支払いを済ませました。クレジットで支払いました。

ベトナムショッピングの基本ですが、クレジットで支払うときは店員さんが値段を見せてくるので、しっかり確認したほうが良いです。ベトナムドンは桁が大きくなりがちなので、ついつい面倒になってしまうのですが、10万ドンが100万ドンになっていたりする場合もありますからね。10万ドンなら500円程度ですが、100万ドンだと5000円くらいになります。

支払いを済ませると、受取日時と値段を書いた領収書を渡してくれます。ぼくは滞在日に余裕もあったので、2日後の受け取りにしましたが、急げば翌日などにも作ってくれるみたいです。あと、ホイアンの旧市街近辺であれば、ホテルに届けてもらうこともできます。

という感じで、トートバッグが作られることになりました。

トートバッグの仕様について

できあがりはこちら。先程の写真です。

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かなり良くないですか?革の雰囲気が伝わるでしょうか。かなり染めムラのある茶色で、濃いブラウンから薄いブラウンまで全体的にワイルドな印象があります。ですが、革の質感はスエードのように柔らかく、ふわりとした触り心地です。起毛っぽいような粉っぽいような感じもしますね。色が均一ではなく、まさにハンドメイドという感じがします。でも、色自体の落ち着きもあってか、持ってみるとあまりカジュアルな印象は受けません。ビジネスカジュアルにもマッチしそうな雰囲気です。近くで見るとかなりシックに見えます。

中はこんな感じです。

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中には小さめのポケットが2つ、それからジッパー付きの大きめのポケットを1つ。本当は大きめのポケットが1つだけだったのですが、それを小さいポケット2つに分割してもらいました。それから、ジッパー付きのポケットはタブレット用につけてもらいました。そして、中もスエードの革が使われていてふわふわです。最高です。手を入れるたびに、レザーのふわふわ感に包まれます。

これ、わかりますか?職人さんが革に線をひいた跡が残っています。持ち手をつけるときに、きっと目印をつけたんでしょうね。

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縫い糸もしっかりしていますし、とにかく頑丈です。これで8000円程度だったら格安だと思います。

ただひとつ問題が…

完璧なトートなのですが、実は少し問題があります。色落ちです。なぜかわかりませんが、異常なくらい色落ちするんです。白シャツが茶色に染まるくらいしっかり色落ちします。買ってから1ヶ月くらいは肩掛けもできず、常に手持ちでした。トート自体にまあまあな重さがあるので、Macbook Airを入れるとなかなかの重さに。

買ってから数ヶ月は時折、柔らかい布で拭いたりしていました。その成果が出てきたのか、ここ最近は防水スプレーを軽くかけると色落ちはなくなりました!白シャツ以外になら、肩掛けでも十分に使えそう。

ということで、オーダーするときは必ずどれくらい色落ちするか尋ねてみた方が良いです。本当のことを言ってくれるかはわかりませんが。 

まとめ

ホイアンでオーダーしたトートは、とてもお得でした!ベトナムに滞在していると、8000円なんてあまりに高価で買えなくなってしまうのですが、その価値は十分にあります。そもそもオーダーメイドですし、レザーの厚みに加えて、中もスエード素材を使っていて、8000円というのは日本だとありえない価格です。品質の話をしてしまうと、やはり日本の方が良いですし、染色もしっかりしています。

それでも、このトートから漂うラフで雑な感覚は、日本にはないものです。分厚いレザーにベトナム人のライフスタイルが詰め込まれたような感覚を味わせてくれます。このレザーがどんなふうに育っていくのか、今から楽しみです。